認知症の高齢者をサポートする成年後見人によるトラブルとは

成年後見は判断力が不十分になった人たちを保護し支援する制度です。

認知障害患者に限定されず、知的障害や精神障害の人たちも対象に含まれています。

成年後見制度とは

成年後見人は法定後見人と任意後見の二つの選択方法があります。

法定後見は、配偶者もしくは四親等以内の親族が申し立てすることによって選出され、任意後見は本人が将来的にあらかじめ後見人を選ぶ方法です。

現状は法定後見が制度を利用した95パーセントを占めています。

家庭裁判所に申請し審議したうえで選出されます。

成年後見人が代理で行うのは不動産や預貯金、金融財産などの管理、介護保険手続きや介護支援の契約、費用の支払いなど身上監護です。

身体介護や掃除、食事の用意などといった日常生活の補佐は含まれていません。

あくまでも被後見人が金銭的不利益を被ることのない生活を補佐するのが後見人です。

成人後見人にまつわるトラブル

後見人制度を利用した実例には、死亡した負債だけの実弟の遺産相続をしようとした認知症の夫にかわり、妻が後見人になり相続放棄で難を免れたケースもあります。

資産を保有していながら認知症などで管理ができない高齢者の代理人として、成人後見人が立てられるケースがほとんどです。

被後見人の財産保持のために必要になる経費は細かく決められていているのですが、支出を偽って着服する金銭トラブルが発生しています。

財産を成人後見人の家族の生活費に流用したり、マイホームのローン返済に無断借用したりという成人後見人の立場を悪用した事件です。

親族の成人後見人に多い事件と言われてきましたが、近年職業後見人が増えるに従って専門知識を使った多額の横領事件が起こっています。

職業後見人とは司法書士、弁護士、社会福祉士、行政書士、射角福祉協議会をさします。

成年後見制度の課題

現在の成年後見制度は、後見人の代理権限が広範囲に及ぶため財産を着服しやすいという問題点があります。

代理業務の制限や履行する業務に厳密なチェック項目を設定し、監査を徹底させる必要があるでしょう。

成人後見人を監視する後見監督人の法的不正を取り締まる権限のある部署から選出するのもトラブルの抑制になります。

現在後見人制度利用者は約18万人にとどまっています。

462万人の痴呆症患者、70万人の知的障碍者、270万人の精神障碍者を抱える日本のわずか2パーセントしか利用していないのです。

個人主義化で成人後見を引き受ける親族は少なくなり、利益率が悪いため職業後見人の数も頭打ち状態です。

これから期待されているのは地域で認知症高齢者をサポートする市民後見人の増員です。

2025年には700万人に達する認知高齢者のうち26パーセントは成人後見人が必要だと予測されています。

成人後見人の需要がますます拡大する中、後見人にまつわる金銭トラブルを未然に防ぐ対策が必要になるでしょう。

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